愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

10年後の仕事図鑑

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これからAIなどによって、世の中はどんどん変わっていきます。

仕事も経済も、もっと言うとお金だって国家そのものだって変わっていくのではないかと思わされる内容でした。

 

さてこれから10年後、新しくできる仕事、機械に置き換わってなくなる仕事、今ある状態から形を変える仕事、などが書かれています。

未来は、やらなければいけない仕事が減り、自分たちが好きなことどんどん出来る様になっていきます。

そのため、好きなことやしたいことを認識して、行動に移していく事がとても重要になってきます。

 

「昔の人は、やりたくもないことも生きるためにやっていたらしいよ」

なんてことを、未来の人が現在の私たちを見て言っているのが目に浮かびました。

 

ところで、この本の中で作者の1人である落合陽一先生がおっしゃっていたことが2つとても共感できたのでご紹介します。

 

1、偉人が得た経験や知識がこれからの人に引き継げないのはとてももったいない

 

これは本当にそうだと思います。 偉人の頭の中をデータとして引き継いでいくことができれば、とても良いですよね。そういうことができずに、人が亡くなっていくのはとても勿体ないですよね。

 

2、能力のある人がそれを生かさない仕事しているのはとてももったいない

 

ノーベル賞クラスの大学の先生が、学生の試験官をさせられることがあるそうです。

こんな事は、人類にとって大きな無駄だと考えられます。

ウサインボルト選手には陸上をがんばってもらいたいですよね。サッカーをしている姿には、残念ながらあまり興味がありません。

これはまぁ本人が好きでやっているので、少し問題が違うかもしれませんが。

 

いずれにしても、この2つは私自身が以前から思っていたことなので、こんな賢い先生が同じことを思っていたとは、とってもびっくりしました。

 

未来はとても明るい、と感じる内容でした。

きっと今よりもみんな幸せに暮らせるような気がします。

 

おとな観察図鑑

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私は自分が典型的な会社と言う組織に所属したことがないので、とても興味津々でこの本を手に取りました。

ネクタイをしてスーツを着てさっそうと会社に向かう、大勢の人が集まって会議をする、プロジェクトチームを立ち上げ仕事をする、などに憧れがあります。

 

さて、こちらの大人観察図鑑は、いわゆる典型的な会社で見られる様々な人たちの生態を紹介した本です。

パパとそれを取り巻く会社の人たち。その絡みを息子の視点から説明していきます。

 

ゆとりのお兄さんは、パパが頼んだ仕事をやりたくない場合は「それ、僕の仕事なんですかね?」と言ってどこかに行ってしまいます。

お局のおばさんは、キンキンした声でネチネチとパパにお説教します。

叩き上げのおじさんは、パパの背中をガハハと言いながらバシバシ叩いています。

偉いおじさんは、パパが「おはようございます」と挨拶しても、軽くてはあげてゆっくりうなずくだけです。パパの方を見もしません。

そして口癖は「俺は聞いていない!」や「秘密は絶対に許さないぞ!」です。

 

私の職場での立場は、偉いおじさんに近いのだと思います。

気持ちがよくわかると言うわけではありませんが、その行動をする偉いおじさんがいるということはわかる気がします。

謙虚に頑張ろうと思いました。

ちなみに私は挨拶をしっかりしています。

高校受験の面接が人生の転機だったかも知れない

現在私は動物病院で獣医として働いています。

犬や猫やウサギや鳥やハムスター、時にはハリネズミやフクロモモンガやチンチラなどの診療を行っています。

時には噛まれ、はたまたオシッコをかけられ、挙句の果てに動物からは嫌われたりして、少し悲しい事もあります。

それでも!

ずっとなりかった職業について、やりたかった事を日々出来ているので、とても充実しています。

何だったら毎日昔からの夢をかなえ続けているので、とても恵まれていると感じます。

 

さて、私がそんなふうに感じられるためには「獣医になりたい」という夢を持つ事が、第一歩だったはずです。

そしてそれを実感した出来事が、人生の大きな転機だったようです。

 

高校受験の際、当時の私の学力よりもかなり賢い私立高校を受験しました。

受験科目の中に面接があり、相当緊張して臨んだのを憶えています。

面接官の教員に「あなたは将来、どんなお仕事をしたいですか?」と聞かれました。

・サッカー選手

・書道の先生

・小説家

・考古学者

それまでに、漠然となりたいな、と思った事のある職業が頭に浮かびました。

その中の一つに、獣医がありました。

小さい頃から鳥や猫や犬が家庭にいて動物が好きだったこと、可愛がっていたセキセイインコが出血するような怪我をした時に獣医さんに助けてもらったことがその理由です。

「動物が好きなので獣医になりたいです」

私が応えると、面接官は関心したような表情で「ほう」とおっしゃいました。

そして、とても素晴らしい目標だから、頑張ってなれると良いね、というような励ましのお言葉まで頂きました。

そこで私は、自分の目標がそのように言ってもらえるものなのだと、誇らしい気持ちになりました。

また、「僕は将来、獣医になりたいんだ」と初めて確信を持って自分の気持ちを認識しました。

 

おそらくあの時に将来の目標が固まって、それに向けて努力を始めたような気がします。

ちなみに賢い私立高校には受からず、まあまあの県立高校に受かって、そちらに通う事になりました。

当時は残念な気持ちでしたが、大局的にはどちらでも間違ってはいなかったのだと今は思っています。

 

 

 

心理学が板についてきたかも?

レジ待ちの行列、進むのが早いのはどちらか

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ドリル形式で書いてある心理学書です。

二択や三択で問題を解いていきます。

例えば、男性の似顔絵が書いてあり、ABC 3人の女性の似顔絵も書いてあります。

この中で誰が男性の奥様かを答えるという問題。

また、3人の女の子が書いてあって、この中でどの子がクラスで一番の人気者かを答える問題などです。

 

自慢ですが、ほとんど正解でした。

実は私は仕事のため、動物医療の事だけではなく、人の心理についてもかなり一生懸命学んでいるのです。

 

動物病院の仕事は、患者さんの心理を掴むと言うことがとても大事です。

なぜならば、患者さんは実際に言葉で説明してくれない動物が体調を崩し、そのことに対してとても不安に思って来院されます。

そのため、なかなか症状をうまく伝えられないケースがあります。

どこが痛いのか、気持ち悪いのか、どうしてご飯を食べないのかなどがよくわからないからです。

また、もともとコミニケーションを取るのが苦手な患者さんもいらっしゃいます。

そんな皆様の心理をしっかり汲み取って、安心のできる治療をして今後の展望を話してあげる必要があります。

 

読み終えてから、学んだことがしっかり身に付いているな、と感じてとても嬉しく思いました。

きっと患者さんを満足させるのに、役立っているはずだからです。

ちなみに実生活で心理学を、うまく応用できている気があまりしません。

自分が不器用なせいなのか、まだまだ勉強が足りないのか、どちらなのでしょうね? 

 

 

 

 

Touch IDを使えないという職業病

 iPhoneを使おうとした時に、指紋を全く認証してくれずTouch IDを使えないと言う現象がおきました。

なぜだろうと思いながら、何回もやり直しました。

しかし、結局全く認識されず、パスワードを入れて使用しました。

そういえばボタンに置いた中指がズキズキすることに気がつき、昨日のことを思い出しました。

 

1日最後の診療で、デグーと言う動物を診ました。

もともとは温厚な動物なのですが、その子はとても気が立っていました。そもそも受診理由が、何かに対して怯えて大騒ぎしているから見て欲しい、と言うものでした。

今から思えば、もっと慎重に接するべきだったのですが、私が触ろうとしたときにその子にしたたかに中指の先を噛まれました。

ボタボタと自分でも少しひく位の血が床に落ちました。

 

ちょっとした怪我。

動物病院あるあるです。

嫌ですけど。

今まで経験した怪我で、手術をするのに支障が出たり、注射をするのに支障が出たりといったことはありました。

しかしまさか、Touch IDを使えないと言う現象が起きるとは。

中指を噛まれると、指紋が変わるのですね。

これは知らなくてもよかった情報かもしれません。

 

 

 

大人の男

ある著名な作家さんが、その著作の中で「大人の男は10人中1人か2人くらいしかいない」と言っていました。

 

先日、娘の小学校の先生が、あまりにえこひいきをしたり担任のクラスがうまくまとめられないため、児童の母親から苦情を言われたらしいです。

その時の態度もあまりよろしくなく、苦情を言った母親はさらに不満を募らせたと言うことです。

担任の先生は新卒なので22〜23歳のはずです。

今の社会ではその年で大人の男になって、自分より10以上歳の離れた母親が納得するような受け答えをするのは難しいのかもしれません。

 

私が高校の時の体育教師。

なかなかの人物でした。

確か当時で40半ば位だったと記憶しています。

彼は普段から生徒が良くないことをしたら、厳しく叱ることができる人でした。

ある日、普段にも増して生徒に厳しくあたることがありました。それは、ほとんど理不尽に感じるほどでした。

さすがにこれはたまらないので、同級生の1人が「先生、今日は怒りすぎじゃないですか?」何かあったのですか、と聞きました。

すると先生の答えはこうでした。

「昨日なぁ、カミさんが逃げたんだよ」

さすがに予想を上回る答えでした。

そして、それを素直に生徒に伝えてしまう先生。

大人の男、と言っていいかどうかわかりませんが、愛嬌を感じて好感を持ちました。

 

 40を越した私は、年齢の上では十分に大人になっているはずです。しかし、大人の男になっているかと考えると、甚だ心許ありません。

落ち着きとか優しさとか愛嬌とか静かさとか、大人の男に必要なものはいろいろあるはずです。

大人の男に近づけるように、日々気をつけて振る舞わないといけませんね。

億男を読みました

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主人公がお金について、とても深く考えるという内容の本でした。

 

この本には何人もお金持ちが出てきます。

その人たちはたくさんお金を持っていますが、有効に使うことが出来なかったり、使い道に困ったりしています。

そのため、お金を持っているのに持っていないのと変わらないような暮らしをしています。

そして必ずしも幸せそうには見えません。

 

見ようによってはお金がもったいないような気もするのですが、人はまとまった額のお金をどのように使うことが出来るというのでしょうか?

相当お金を使うことに慣れている人でなければ、例えば自家用ジェットを持っているだとか、生まれながらのどこかの国の国王だとか。

それぐらいの人でなければ、数千万円や数億円のお金は有意義に使えないような気がします。

 

使い道のないお金をただ増やすために働くのは、とても卑しいことのように思えました。

いろいろお金の事について考えた主人公が出した結論は「幸せのために必要なものはお金ではない」と言うものだったようです。

 

つまり「幸せ」は青い鳥のように、最初から自分が手を伸ばせば。

行動すれば。

きっと手に入れる事が出来る。

そんなふうに感じました。