愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

猫から見た人間は家畜

動物病院での診察は、どの動物も診察される理由が分かっていないので、ともすると怖がったり暴れたり攻撃的になったりしがちです。

そのため、オヤツを与え褒めなだめすかし、ありとあらゆる努力をしつつ行われます。

それでも上手く行かない場合はあります。

その中でも別格は猫です。

犬は暴れても抑えて抱き上げてなんとか診察します。

しかし猫は、とても体が柔らかいので、抑えきるのが難しいです。

そして引っ掻く、噛むという二大攻撃を持っています。

そのため猫様を診察する場合は「いかに怒らせないで診させて頂くか」という姿勢になります。

 

タイトルは忘れましたが星新一さんのお話にこんな物があります。

宇宙人が猫を飼っている人の所へ現れる。

人はびっくりして気絶してしまう。

宇宙人は、地球を支配している生命体が猫だと思って話しかける。

その会話の中で猫は、人の事をこんなふうに説明します。

「この動物は私たちのゴハンを準備したり掃除をしたりしてくれますよ。」

とても温厚で良い動物です、と。

 

シュッとしている猫と気絶している人をみて、猫が支配者だと読み取る宇宙人のセンス。

紛れもなく人は家畜だと考えている猫。

真実でしょうね。

猫の診察中、たまこの話を思い出して、猫様に申し訳ない気持ちになります。