愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

大人の男

ある著名な作家さんが、その著作の中で「大人の男は10人中1人か2人くらいしかいない」と言っていました。

 

先日、娘の小学校の先生が、あまりにえこひいきをしたり担任のクラスがうまくまとめられないため、児童の母親から苦情を言われたらしいです。

その時の態度もあまりよろしくなく、苦情を言った母親はさらに不満を募らせたと言うことです。

担任の先生は新卒なので22〜23歳のはずです。

今の社会ではその年で大人の男になって、自分より10以上歳の離れた母親が納得するような受け答えをするのは難しいのかもしれません。

 

私が高校の時の体育教師。

なかなかの人物でした。

確か当時で40半ば位だったと記憶しています。

彼は普段から生徒が良くないことをしたら、厳しく叱ることができる人でした。

ある日、普段にも増して生徒に厳しくあたることがありました。それは、ほとんど理不尽に感じるほどでした。

さすがにこれはたまらないので、同級生の1人が「先生、今日は怒りすぎじゃないですか?」何かあったのですか、と聞きました。

すると先生の答えはこうでした。

「昨日なぁ、カミさんが逃げたんだよ」

さすがに予想を上回る答えでした。

そして、それを素直に生徒に伝えてしまう先生。

大人の男、と言っていいかどうかわかりませんが、愛嬌を感じて好感を持ちました。

 

 40を越した私は、年齢の上では十分に大人になっているはずです。しかし、大人の男になっているかと考えると、甚だ心許ありません。

落ち着きとか優しさとか愛嬌とか静かさとか、大人の男に必要なものはいろいろあるはずです。

大人の男に近づけるように、日々気をつけて振る舞わないといけませんね。