愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『世界から猫が消えたなら』川村元気

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余命宣告を受けた主人公の元に悪魔が現れる。

悪魔は、世界から何か一つが消えるのと引き換えに、主人公の命を1日伸ばすという取引きをする。

タイトルの猫は消える物の一つです。

 

消える物は自分で選べるわけではありません。

それがこの話の残酷な所のようです。

決めるのは悪魔なので、当然意地悪な物を選びます。

なんせ悪魔ですから。

当たり前と言えば当たり前なんですけどね。

 

作者は『電車男』や『君の名は。』をプロデュースした人です。

どこかで読んだ事のあるような感じの文章だと思ったら、先日読んだ『億男』の作者でもあったようです。

 

『億男』は、お金をテーマに考える話でした。

世界から猫が消えたなら』は、命や大切なものについて考えるという話です。

 

仲直りをしたい人がいたり、何かを大事にしなければと思いながら出来ていない人には、是非読んで欲しい作品です。

平易に書いてくれているため、とても読みやすいです。