真面目で仕事も日常生活もキチンとしている、著者のツレ。
そのツレがある日真顔で「死にたい」と言います。これはただ事ではないと病院に連れて行くと、鬱病という診断を受けます。
ツレは、もともと明るくて、とても鬱とは遠い所にいるように見えます。
それが、仕事量が増えたり、難しいものになったりしてストレスが増えます。
そして、眠れなくなったり体調が悪くなったりします。
自分よりもゴミの方が価値があるんじゃないかと思いつめたり、色々な事が出来なくなってしまったのを、著者は私も出来ないよ、と励ましたりと、重いテーマながらも随所随所に笑える箇所があります。
ツレは仕事を退職して、ある程度肩の荷を下ろせます。
それでも、鬱の症状に悩まされます。
さっきまで普通だったのに、ある瞬間に急に泣き出したり。
お店でお会計をしている時に、急に支払いが分からなくなってしまったり。
キチンとした性格のはずが、クスリもしっかり飲めなかったり。
色々な事が変わります。
それでも、少し良くなる時がついに来ます。
しかし、またすぐに悪化します。
鬱病は症状の揺り戻しがあるそうです。
こんなツレを著者は懸命に支えます。
優しくしきれない時もあった様ですが。
「頑張って!」
と言わない方が良いと言うのは、割と知られています。
しかし、それだけでは無いそうです。
焦らせるような声かけてが、ツレには辛かったようです。頑張って、というような言葉も、ニュアンスによっては大丈夫だったり。
周りに鬱病の方がいる人は、是非読んでみましょう。きっと為になる何かを掴めるはずです。