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『英国貴族の暮らし』田中亮三

 

図説 英国貴族の暮らし (ふくろうの本/世界の文化)

図説 英国貴族の暮らし (ふくろうの本/世界の文化)

 

 

 

貴族と聞いて、どんな人たちを思い浮かべるでしょうか?

着ている物やパーティーや舞踏会をしている姿は目に浮かびます。

しかし、それ以上のことは以外に良く分からない事に思いあたるのではないでしょうか。

 

英国貴族は、お城のような建物に居住しています。

部屋数は相当に多く、それに伴い多くの使用人たちが必要となります。

そして、使用人たちが行う仕事は、それぞれ細分化されています。

食事を作る係り、使用人たちの仕事の管理をする係り、子どもたちの教育をする係り、乳母係り、などなどたくさんあります。

教育係りの教育には、実の親である貴族も口出ししないことが多いようです。

貴族側も、使用人の仕事をリスペクトしている様子が見て取れます。

また、使用人の中でも階級というか序列のような物があります。

たくさんいるので、その方が上手くいきやすいのかも知れません。

 

公爵、侯爵、伯爵などの階級が、あります。

階級が上がっていくようなイメージがあるかも知れませんが、そうではありません。

新たに付与されるという仕組みのため、いくつもの階級を同時に持っていることもあります。

また貴族は世襲制ですが、純粋に世襲制なので、親が生きているうちは実はまだ貴族になっていません。

そのため、偉そうな気はしますが、ただの人です。勘違いしてはいけません。

 

現在の貴族は様々な仕事をこなして、しかも広大な土地や建物に掛かる費用を捻出する必要があり、かなり大変なようです。

ご先祖様の借りを返しているような感じでしょうか。

貴族も楽では無いようです。